高価買取中のRX6800とRX6800XTは高く売れる?性能や売却のポイント
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- PowerColor AMD Radeon RX6800XT
- 買取上限価格 42,000円
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- 日本ギガバイト AMD Radeon RX6800 GV-R68GAMING OC-16GD
- 買取上限価格 37,000円
RX6800とRX6800XTは高く売れる?性能や売却のポイントとは?
RX6800シリーズは、アドバンスト・マイクロ・デバイセズが設計開発しているグラフィックボードです。高価ではあるものの高いパフォーマンスをもつ同シリーズの2種について、その性能の違いや売却時のポイントについて解説します。
RX6800について
Radeon RX 6800は、最新のRDNA 2を採用したグラフィックボードです。
RadeonはAMD が設計、開発しているグラフィックボードのブランド名であり、RX6800は最上位であるRX6800XTの次に位置します。
基本スペック
RX 6800は、メモリタイプがGDDR6、容量は16GBです。メモリ転送速度は16Gbps、帯域幅は512GB/sであり、レイトレ用のコア数は60基あります。
消費電力は250Wで、参考価格は579ドル程度です。
競合とみなされるRTX3070より基本のスペックでは勝るものの、価格が80ドル近く割高である点がネックでしょう。
しかし、ブーストクロックが2105MHzと2000オーバーの数字をたたき出しており、環境によっては優れた性能を発揮します。
ゲーミング時の性能
RX 6800は、ゲーミング性能を見るとRTX 3070よりも高いといえるでしょう。価格差を考えれば妥当ともいえますが、NVIDIAの独壇場だったハイクラスグラフィックボードの市場を崩そうというAMDの意図がうかがえます。
クロック周波数の引き上げやメモリ周りの強化によってWQHD環境あるいは4K解像度でのゲームプレイでは非常に高いパフォーマンスを発揮するでしょう。
しかし、NVIDIAの独自機能であるDLSSが使えない分、レイトレーシングではRTX3070より若干性能が落ちてしまいます。
消費電力や本体の温度
RX6800は、トリプルファン仕様のクーラーを搭載し、ファンブレードが外輪で結合しているトルクスファン4.0、新たな冷却システムTRI FROZR2の搭載と、全体的な冷却のためのコアパイプにより高い冷却性能で安定した動作と高速なパフォーマンスに貢献しています。
こうしたシステムの搭載に関わらず消費電力は250Wであり、高負荷時の平均消費電力でもRTX3070とさほど差がついていません。
GPU温度も76℃前後で、冷却性能に問題はなく、ワットパフォーマンスが非常に優れたGPUであるといえるでしょう。
RX6800XTについて
RX6800XTは、ハイエンドクラスのグラフィックボードで、GeForce RTX 3080の強豪となるグラフィックボードです。AMDのRDNA2アーキテクチャを搭載した新世代GPUとして注目されています。
基本スペック
RX 6800 XTの基本スペックは、メモリタイプがGDDR6で容量が16GB、メモリ転送速度16Gbps、帯域幅が512GB/sです。
レイトレ用のコア数は72基、消費電力が300Wで、参考価格は649ドルとされています。
価格については、ほぼ同程度の強豪であるRTX 3080よりも50ドル安く、最上位モデルでないにも関わらず、VRAM容量は16GBと大容量です。
このVRAM容量は、一部のゲームや設定においては非常に有利でしょう。
ゲーミング時の性能
ゲーミング時の性能は競合であるRTX 3080に匹敵します。
1080pではRTX 3080以上のパフォーマンスを発揮しました。最高品質である1440pでもRTX3080とほぼ同じパフォーマンスであり、非常に優れた性能です。
超高解像度の代名詞である4K(2160p)は、その負荷の大きさから高いFPSを出す事が難しいですが、このレベルでもRTX3080に若干劣る程度です。
本来4Kでのゲーミング性能が高いことを考えると、DLSSに未対応であることの影響が大きいと考えられます。
消費電力
RX 6800 XTの消費電力は302Wであり、RTX 3080よりも約20W少ない値です。
消費電力自体はハイエンド級の値ですが、RTX 3080と同等以上の性能を持ちながら消費電力が抑えられている点は評価できるでしょう。
またワットパフォーマンスはハイエンドGPUの中でも優秀です。
GPU温度は最大66℃で、300 Wの熱量を、70℃未満に抑え込む優れた冷却性能をもっています。トルクスファン4.0やTRIFROZR2冷却システムが採用されたことで、この冷却性能が実現しています。
そもそもグラフィックボードとは
グラフィックボードはビデオカードとも呼ばれ、映像をPCのディスプレイ上に出力するパーツです。画像処理に特化したチップであるGPUを搭載しており、ゲームや映像関連の分野で威力を発揮します。
一般的な事務作業やインターネット、簡単な画像の加工レベルの作業などでは、CPUに搭載された内蔵GPUのグラフィック性能で十分です。
しかし、ゲーミングのようなより高画質の映像を処理する画面では専用のGPUを持つグラフィックボードの性能がパフォーマンスを左右します。
RX6800・RX6800XTのスペックを比較
RX6800とRX6800XTのスペックを比較すると、上位であるRX6800XTが優位です。
両者の比較より、それぞれの競合であるNIVIDIAのRTX3080、RTX3070との比較が意味をもつでしょう。
レイトトレーシング性能について
レイトレーシングとは、リアルな光源を再現する技術であり、もともとは映画界で爆発、煙などの特殊効果をリアルに表現する技術でした。
ゲームではプレイヤーの視点移動に合わせてリアルタイムで行う必要があります。
この領域では、RX6800とRX6800XTの比較ではRX6800XTが上ですが、RTX 30シリーズと比べると、どちらもかなり劣っています。
これは、ディープラーニング スーパー サンプリング(DLSS)を採用できないことが理由です。DLSSはNIVIDIAにより開発され、その製品にのみ採用されているからです。
販売価格について
販売価格においては、RX6800XTが$649(約12万円弱)RX6800が$579(約10万円)となっています。RX6800のほうが安価ですが、競合との比較ではRX6800XTがRTX3080より約50ドルほど安く抑えられているのに対し、RX6800は競合のRTX3070より約80ドルほど割高です。
グラフィックボードのコストパフォーマンスを考えた場合、高い性能に比べて価格が抑えられているRX6800XTという評価ができる一方で、RX6800は競合より高性能ではあるもののコストパフォーマンスの点では若干不利だといえます。
グラフィックボードの買取について
日々進化を遂げるグラフィックボードですが、最新のグラフィックボードを検討する際に気になるのが中古買取のやり方や相場です。
グラフィックボードの買取のポイントについて説明します。
販売年数とスペックが重要
最新モデルのような販売された年が近い商品、高スペックの商品は需要が高く、査定額がアップします。 逆に、人気メーカーのモデルでも経年劣化や需要の移り変わりにより査定額は変動します。
近年はゲーミングマシンで高機能のグラフィックボードが必要とされているため、質の高いグラフィックボードは、たとえ中古であったとしても高く売れるのです。
グラフィックボードを最新に切り替えたときは、古いボードの売却も想定して予算を考えましょう。
本体の状態も重要
販売年数やスペックだけでなく、本体の状態も重要です。本体に故障部分があれば、もちろん価格は下がります。使用年数が少なくても、マイニングのような常時高い負荷で稼働し続ける用途に使われていたグラフィックボードは、通常よりパフォーマンスが低下している可能性があります。
デザイン制作会社やアプリ開発会社で使われていたグラフィックボードも、パフォーマンスのチェックが必要です。
本体の状態もまた、グラフィックボードの中古買取では重視したい要素なのです。
RX6800・RX6800XTを高く売るコツ
RX6800やRX6800XTに限った話ではありませんが、グラフィックボードを高く買い取ってもらうには、コツがあります。
グラフィックボードをできるだけ高く売るコツについて解説します。
グラフィックボードをきれいに掃除をする
グラフィックボードは、査定に出す前にパソコンから取り外しクリーニングをしておきましょう。冷却ファンやフィンの部分は、ホコリが付着しやすいため綿棒あるいはダスターで取り除き、キレイな状態で査定に出すことで、査定額の引き上げが可能です。
素手で作業を行うと静電気が発生し機材を痛める可能性があるため、エアブロアーなどを使用して製品の状態を維持してください。
表面的な綺麗さも大切ですが、グラフィックボードはパフォーマンスの維持のためにもメンテナンスが必要なのです。
購入時の状態で持ち込む
グラフィックボードの買取依頼をする場合は、元箱や付属品が残ってないかできるだけ探しましょう。グラフィックボードは精密機器であるため、元箱があると買取時に梱包材などの発送コストが抑えられます。そのため、買取価格に反映されるのです。
箱と、保証書などの付属品が揃っているかどうかで、買取金額は意外なほど変動します。
取扱説明書は、グラフィックボードによってはそもそも付属していない場合もありますが、あった場合は査定が上がる可能性があります。
相場価格を調べる
RX6800やRX6800XTのようなハイエンド寄りのグラフィックボードは、買取を依頼する前に相場価格を調べておくことも重要です。
グラフィックボードはタイミングによって価格に幅が出ます。仮想通貨の暴落などの事案があると、マイニング業者が一斉に廃業して大量のグラフィックボードが市場に出回る場合があります。
こうしたタイミングでは相場価格も落ちてしまうため、避けたほうがよいです。
相場価格をチェックし、売るタイミングをはかることで損を避けましょう。
他のPC部品も売却する
使用していない他のPC部品がある場合、査定依頼時にまとめて売却すると、トータルでの査定価格が上がる可能性があります。
グラフィックボードは周辺機器との相性も重視されるため、自作PC用のパーツであればある程度相性のよい組み合わせがあります。
そうした周辺機器をセットで売却することで、買取側はそれらをまとめてセット販売できます。
また、出張買取はその作業自体にコストがかかっているため、単品での買取はどうしても査定にコストが反映されてしまいます。売却品数を増やすことでこれを避けることが可能です。
PC部品の買取実績がある業者を選ぶ
グラフィックボードは専門性の高い機器であり、中古商品であっても状態の良し悪しやパフォーマンスが維持されているかによって価格が変わるものです。
せっかく状態のよいグラフィックボードであっても、買取実績の少ない業者は状態の判断や適正価格を間違う可能性があるのです。
専門性の高い機器だけに、PCパーツの買取、販売実績のある業者を選ぶことで、こうした齟齬は回避できます。
査定は出来るだけ実績の高い業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
RX6800とRX6800XTの性能と、売却のポイントについて解説しました。
RX6800シリーズは冷却性能の高さやハイエンドに肩を並べられる性能で高い評価を得ていますが、競合製品と較べた場合メリットもデメリットもあるのが実情です。
比較的高価なグラフィックボードであるため、自身の使用目的や環境と合わない場合は今後の性能向上に期待しつつ、いったん売却も検討するケースがあるでしょう。
その際は付属品や箱を綺麗に維持し、メンテナンスを行ってできるだけ高く売却し、代替のグラフィックボードの予算としてください。